前に劇団四季のおすすめをしたとき、挙げさせてもらった「オペラ座の怪人」。
その記事でもチラッと書いたけれど、僕はニューヨーク・ブロードウェイでも、ロンドンでも、ハーマジェスティシアターに足を運んだくらい、大好きな演目である。
(両方ハーマジェスティシアターって名前なのね。)
僕が好きなのはあくまでミュージカルのオペラ座の怪人、アンドリュー・ロイド・ウェーバー版になるのだが。
これのなにがすごいって、このウェーバー版は、愛人(というか後の妻、そしてその後離婚)のサラ・ブライトマンにクリスティーヌ役をやってもらうために音程とかを合わせてミュージカル曲を書き下ろしたところ。
はまり具合がはんぱない。そしてなんだかオペラ座「らしい」。。
このウェーバー版オペラ座の怪人のあらすじは、まぁ怪人とクリスティーヌとラウルの三角関係かな。(雑。)
三角関係という意味ではウェーバー版に限らないのか。
とりあえず怪人はクリスティーヌにべた惚れしてて、いろんな才能を持ち合わせた鬼才なんだけど、めちゃくちゃ見た目が悪い。だからいつも仮面をしてる。
クリスティーヌは普通のオペラ座のダンサーだったんだけど、怪人に歌の秘密レッスンを(顔が見えない状態で)受けてて、元々の才能もあり、舞台女優へと成長していく。
ラウルはクリスティーヌの幼馴染で、いまはいいとこのお坊ちゃん。顔もそこそこいい。
という感じの設定。
顔を見るまではクリスティーヌも怪人を恐れてはいなかったんだけど(むしろ多少好意?というか興味?があった)、醜い顔を見て急に態度が豹変するのね。
最終的にはクリスティーヌはラウルとひっついて、怪人はおいてけぼりにされるんだけどさ。
ああ、いつの時代もそういうもんなのかな、ってちょっと思うよね。
醜い者は貶される。
なんだかんだで手段を選ばない怪人は、人を殺したりシャンデリアを落としたりするから、クリスティーヌの「醜さは顔じゃなくて心だ」っていうのも、まぁ理論的にはすじ通ってはいるんだけど。
いやたしかに人殺しはいやだけど。
でも、でもさ
結局、、見た目だよね・・・・。
これねー、ブロードウェイ版もロンドン版も見たけど、万国共通だよ。
べつに劇団四季が伝えきれてないとかじゃなくてさ。そういう理不尽なんだよ。
いくら尽くしても届かない差はある。
それを受け入れる怪人が愛おしくて、何度も見にいってしまうのだ。
僕だったらどうするだろうなぁって、どっちの立場でも思う。
怪人側だったら、怪人のように引き下がるだろうか。
クリスティーヌ側だったら、やっぱりラウルを選ぶだろうか。
舞台装置大道具小道具、衣装、曲、歌、構成、すべてが「完成されたもの」で、素晴らしくて、その中の怪人の歪んだ愛情とか執着が妙に引き立てられていて。
怪人の「思い」に焼かれに、今日もオペラ座狂がやめられない。
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