(1)から順番に読んでください~
僕にとっての「見切り」はわりと突然に訪れた。
まぁ時期的に忙しくなったとか、そういう要因もあるにはあるのだけれど、一番はやはり「不信感」だった。
元々僕はわりと時間にうるさい方なのだが、この集団は、とにかく遅刻が多かった。
それは同級生Aもそうだったし、ほかの主要メンバーっぽい人もみんなそうだった。
Bに至っては、「来るって言っていたのに来ない」なんてこともあった。
そんなんでよく経営者が務まるなと思ったし、来ない理由が「突然ハワイに行かないといけなくなった!」とか言い出すものだから、もう呆れるしかなかったし、弟子のみんなが「Bさん忙しいから」で済ませているところも謎で仕方がなかった。
そんなとき、C(僕と同い年の女性、Bの弟子)が、会社をやめ、いよいよ独立することになった!という。
思わず「独立って何業なの?」と聞いたら、「それは。。もうちょっとしてから言おうかな!」って言うものだから、「ああ、言えない内容なんだな」と結構この時点で不信感はMAXになっていた。
で、Cの独立祝いをするから、新オフィスに遊びに来てね!と言われた。
もちろんAと一緒に!とのこと。
まぁ不信感があるとはいえ、Cとも半年くらいは仲良くしてもらってたわけだし、せっかく誘ってもらってるのだからお祝いはしようと、酒好きというCのための祝い酒まで持っていざ・・・と思っていたら。
当日ドタキャンである。
平日の夜だから、重たい酒瓶を満員電車で会社まで一度持って行って行く当てがなくなるとは。
なお、お酒だけでも受け取ってもらいたいと思って、このとき初めてCに直接電話したら、名乗った瞬間ブチ切りされました。
この時ばかりは本当にびっくりした。
「え?なんか悪いことしたっけ?」って本気で思ったもの。
でもたぶん今考えると、商品の勧誘とかを巧みにスルーしてきたものだから、むしろ「向こうから」見切りをつけられたのだと思う。
はじめからマルチっぽい雰囲気はずっとしていたし、何度も「あなたもBさんの弟子にしてもらいなよ!」と言われ続けたけれど回避してきた。
いい加減、愛想が尽きた、という感じだろうか。
それ以降、Aからもパッタリ連絡は来なくなったし、実は一度D(同い年の男性)と外回り中にすれ違ったのだが、特に声もかけられなかった。(お調子者系のキャラだったので、たぶん以前なら追いかけてきたくらいの人)
そういえばめんどくさいのでずっとマルチと書いていたが、おそらくは「ネットワークビジネス」という類だったと思う。
人から人へ紹介で商品を売り、紹介した人が一部のマージンを得るしくみで、特に違法な商売ではない。
稼いでいる人は本当にいるし、Bは本当に店舗オーナーだったし、ハワイにも本当にいっていた(笑)。
選ばれた人しか行けないというセミナーには、沖縄旅行が無料でいける、みたいなのがあったりとか(売り上げが何%かを超えると行けるよう)、一度参加した「誰かの誕生会」みたいなのは、かなりの規模のライブハウスを貸し切って、好きなアーティストを呼んで(僕は知らない人だったけど)、考えてみれば相当盛大だったと思う。
違法でないし、稼いでいる人もいるから、やりたい人はやればいい。
ただ、それで友達をなくしたり、貯金をなくした人もいるから、そこは本当に自分次第ってところだと思う。
最後に、Cが言っていた、「B師匠がなぜ成功しているか」理論を紹介して終わる。
「Bさんがオーナーやっているお店、なんで儲かってるんだと思いますか?もちろん中身がいい、従業員の方ががんばっている、というのもあります。でも一番は、Bさんがやっているから、みんな行くんですよ!Bさんの人柄が、人を集めているんです!!」
もう、宗教かと思ったよね。
以上、僕が経験した、マルチ商法の勧誘の全容でした。
みんなも気を付けてね。
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