日々、迷走

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あいぽんとかだいそんとか

ひとつ前に書いた豪華客船アースの話もそうなんだけどさ。

日本人というのは、とにかく話術に弱いなぁと思う。

これの原因は簡単で、民族の交わりも極端に少ない島国で237年も鎖国して、腹の探り合いで井戸端のおばちゃんから政治まで成り立っていたこの国に改まった主張や交渉なんてものは要らなくて、戦争してバブルに踊って、いきなりここ20年くらいでやっとグローバル化だ世界とつながるSNSだって追いつかないに決まってんだろ、って話かと。

ヨーロッパなりアメリカなりでは子供の頃から「主張しないと伝わらない」文化で育っているのだもの。

そこは最低でも20年と200年の差くらいはついてんじゃないのかね。

 

iPhoneもダイソンの掃除機もそうだけど、実際中身への力の入れ方と同じくらいに、自分たちの商品が、いかにすばらしいか、いかにかっこいいか、というところの主張にとても力を入れていると思う。

この戦術はきっと間違っていなくて、「いいものは黙っていてもわかってもらえる」的な美徳は数値として押し負けているように感じてならない。

というか、日本人ほど「黙っていても~」な美徳に酔うくせに、主張・交渉慣れしていないものだから、黙ってないで押してくる商品に人がたかっている傾向にある。

iPhoneシェア率が日本がダントツに高いとかね。まぁこれはほかの要因もあるみたいだけど。

 

もう少し別の観点から主張どうのの話をすると、日本で外国人のショートステイの受け入れをしている(所謂カウチサーフィンのホスト側の)友人の話によると、外国の方が宿泊の申し込みのメールを入れるとき、まずは自己アピールをするのだそうだ。

自分はとても誠実で、正直で、お金にも困っていなくて、日本のことが大好きだから、ぜひあなたの部屋に泊まらせてください、というような具合に。

日本人のカウチサーファーが、「自分がいかに誠実か」をアピールできているかとても不安になったのだけれど(余計なお世話)、僕はそれくらい驚いたし、自分が利用するときはそういうことを書かなければいけないのか、ととても勉強になった。

 

またあるときは、海外の方と仕事をしていて、ひとつの仕事が終わると向こうから、「自分の貢献がどれほどのものだったかを正式に自分のマネージャーを含めて報告してほしい」(とても簡単に言うとマネージャーが見ているところで褒めてほしい)と連絡があった。

「君のことはいつも見ていて、よく頑張っているなと思っているよ」なーんて上司は少なくとも僕が相手をしたことのある国ではありえないそうだ。

 

豪華客船アースも、REINAさんめちゃめちゃすごいな、とは思ったけど、ヨーロッパ・アメリカにとってはああいう交渉は当たり前で、見せてくれた人(セレブとか船員さんとか)にとってその交渉に応じることに損はないと冷静に判断していたから成り立った、というようにも思う。

日本の客船だったら逆に難易度上がりそうだなー、とか。まぁそれは交渉とか言うよりは国民性の問題とかも含め。

 

いんたーねっつの進化で発信がとても簡単になったこの時代、今まで以上に「主張」「交渉」「売り込み」という積極的なビジネスが勝利のカギとなりつつ、消費者の立場としてはそういうものに惑わされて損しないようにしないとね、っていう自戒。

僕はあいぽんもだいそんも買いません。(ただの好み)


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