日々、迷走

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職業に貴賎なし

僕の好きな言葉のひとつで、まだ僕が麗しき女子高生の頃あるブロガーさんに教えて貰った言葉でもある。
インターネットで日本語の勉強をした、自分にとっては特別な言葉。

「職業に貴賎なし」
どんな仕事も世間には必要で、そこに上下はない、みたいな意味。
医者や弁護士だから偉いとか、誰でも出来る仕事は蔑んでいいとか、そういうのはないよ、って意味だと思ってる。
働いている人には常に敬意を払うべきだし、相手の仕事によってそこに差をつけるべきではない。

ではならば、なぜ給与に差があるのか。
それこそが、「誰でもできる仕事かどうか」の部分なのだと思う。
商品と同じで、手に入りにくいものは高くなる。
手に入れやすいものは安くなる。
単に需要と供給の問題。
現にアメリカでは弁護士過多で、資格持ってんのにホームレス、ダブルワーク、なんて例がゴロゴロあるとか。
稼いでいる弁護士は、資格プラスアルファの需要がある人なのだという。

じゃあプラスアルファがない人はダメなのか、ってわけじゃなくて、単純に、本当に単純にただの事象として、供給が溢れると値段が低下しやすい、という話なのだと思う。
もちろん現実はそんなに単純には見えなくて、仕事自体明らかに誰でも出来るように見える仕事(例えば窓際で寝ている管理職のおっさんとか、選挙にだけ必死で肝心の仕事は二の次の議員さんとか?)でも、目玉が飛び出るような年収さらっている例もある。
それは言ってしまえばプラスアルファがコネなりおかしな仕組みなりの理不尽で理解できない理屈だからであって、その社会の枠組みの中ではなぜか希少価値として大金を得ている、という話。

僕が今言いたいのはそういう日本社会の歪さではなくて、じゃあ一人一人が自分の倫理規定の枠組みで考えられる「働いている人への敬意」の話として、理不尽な理屈に流されることなく、働く人を常に尊敬する世界であってほしいという願いなのでした。

実はこの記事を書いたきっかけは、「農業や販売業、運送業などの仕事が特に大切にされるべき!日本はそうなってないから滅ぶ!!」みたいなツイートを発端としていて。
「特に大切」とかない、って言いたい。
CMで、
「世界は誰かの仕事でできている」
ってのがあったけど。
見えてない仕事だって、いま普通に重用されている仕事だって、窓際のおっさんだって議員さんだって、もちろん農業だって販売業だって運送業だって、蔑ろにしていいものなんてひとつもない。
職業に貴賎なし。
あえて言うなら、どれも大切な仕事なのだと思う。


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