日々、迷走

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男とか女とか

東京医大の件で炎上してて、まぁどう考えるかだな、って思うけど。

僕は女性を3割に、男性には下駄はかせます、ってこと自体は、別にいいと思ってて。

私立大だし、誰を入れるかは自由、さらに言えばその先の大学病院は営利企業、欲しい人をとるのは当たり前。

医療機関だって慈善事業じゃないのだ。一緒に働きたい人、企業利益になりそうな人を入学させればいい。企業じゃないけど。

医大は税金で補助が出るから男女差別ダメ、、なんて意見もあったけど、女子医大が存在するし、そもそも学校ならなにかしらの助成金貰うことあるって。

問題は差別ではなくて、差をつけることを公開せずに同額の受験料とってたこととか、女性奨励金を国から補助されてたこととか、詐欺まがいの金銭トラブルではないかと。

まぁ医師界隈では下駄を履かせていることなんて既に周知のことだった、という意見も聞いたので、学生さんもわかってて受けてたなら前者の金銭トラブルも消えはしないにしても薄まってくる。

奨励金は国や自治体との規約があるだろうからそれと照らしてくれ。規約的にokならそれは医大としては問題なくて、今度は国としてどうなの、って話になる。

同じ話で、国公立大学東京医大と同じことしたら今度は本当に女性差別でアウトだけどね。まぁそれは置いといて。

 

で、じゃあこのままでいいのか、って話だけど。

巷の企業とか見ててもそうだけど、近年ダイバーシティ化が進んだホワイト企業ほど好業績、って例は多くて、昭和な根性論の長時間労働がいかに生産性が悪いか、頭のいい人はもう気づいていて。

本当に「女性が辞めやすいのが原因で医局が成り立たなくなる」、という事実があるのなら、僕はそれは仕方ないと思うんだけど、たぶん実際はその事実自体が思い込みだと思ってる。

だからぜひ試してみてほしいな、と。

東京医大が男性を意図的に増やすことで得られる利益と、ほかの医大が点数を操作しないことによる利益。

実際全く同じ比較というのはできなくて、偉い先生の一言とか、金の力とかで簡単に立場が逆転することもあるだろうけど、少なくとも男性に下駄を履かせないから、という理由で医療現場が成り立たない、ということは起こらないと思っている。

たいてい職場なんてなんとかなるし、なんとかならない時は女性が多いから、なんて表面的な理由ではない。

逆に優秀な女性を受け入れないせいでの不利益は簡単に起こり得る。

今後の慢性的な医師不足、点数に満たない落ちこぼれを受け入れる弊害、時代に逆流することによる世間体。

不利益が顕在化したところで、慌てて点数操作をやめるのか、他のコネなり男性医師の犠牲の上でなんとか成り立たせるのかは、好きにすればいい。

だって所詮一般企業と変わらない営利組織だもの。ただの病院経営の失敗でしかない。

だから「このままでいい、悪い」は、我々世間がこのダイバーシティの流れを止めずに進めていけば自然に淘汰される問題だと希望的観測を持っている。

 

まぁ今回のことは、明るみに出て良かったとは思う。

一般企業の採用でも、男性に下駄を履かせないと女性ばかりになる、というのは僕も普通に採用担当から聞いたことがある話なのだけれど、同じようなことを呟いたツイッタラーさんは「妄想の採用担当乙」と散々嘘松扱いされていた。

ああ、聞いたことない人にとっては信じられない(信じたくない?)話なんだなぁ、と、逆に新鮮だった。

痴漢自意識過剰説や、ぶつかり屋妄想説もそうだけど、自分が見た事がないこと、想像を超えるものに対して存在自体を否定して思考停止する人というのは一定数いて、(そういう人に限って想像力も乏しかったりする)、本当に下駄履かせてました、点数操作してました、ってニュースになって初めて、やっと議論のスタートラインに立てることもあると思う。

こうやって話題になって議論を呼ぶことで、単純にこれについての解決策を考える人が増えるわけで。

IT的にいえば、CPUが増える。問題解決への計算能力が増強する。

狭い世界で「男女で差をつけるのは当たり前」 から、広い世間ではある意味道場破りの「差をつけないでやってみた」を進めたり、右にならえをしない若者が増えたりするかもしれない。

これをビジネスチャンスと考える経営もいるかもね。

いい意味での競争を促して、働く人にも患者にも利のあるシステムが構築されていけば、きっと底なしに暗かった平成の夜も明ける。


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