日々、迷走

ミドサー女が日々を迷走する雑記。音楽、海外、IT、ドラマ、アニメ、映画、等々。Twitterやってます。@moon_tuki

はたらく言葉たちはもっと働けたはずだった

Twitterにも書いたけれど、僕は月収20万未満~50万前後まで経験したことがありまして、現在はなんだかんだ30くらいに落ち着いたかな。
件の炎上案件で言う「やりがい」側くらいの金額だと思う。
アラサー女でこの額は平均以上らしいけど、大学もFランだし、会社も無名企業なので、エリート街道とかはかすってもいないです。
東京勤務在住、独り身で大卒ストレートから職歴に穴がない健康体、という完全環境要因の運だけあれば本人ポンコツでもそれくらいは行くって例ではある。
で、20代~40代くらいまで幅広く集まる趣味のグループでたまに飲むんだけど、そういう身近なところで金銭的な話になると、「自分は貧乏な方だな」と思う。
隣の芝は青いだけかもしれないけど、この間ボーナスの話になって、みんな余裕で70~100くらい貰ってて。
えー、そんなに貰ってませんけど。。ってなりましたね。

そんな中ちょっと思ったのが、もしかすると月収30で憤る人は趣味の集まりで飲みに行くお金の融通が難しいから出てこないだけなのかもしれなくて。
そう考えると、例えば毎週10万の食事をする会とかには僕は参加出来ないので、そのレベルの収入の人はそういう人としかつるまなくなるのかもな、って身をもって感じてて。
僕自身は哀しくなるくらい何も無いんだけど、僕が参加してる集まりはその中で結婚したペアもたくさんいて、同じくらいの金銭感覚同士とも言えて。
なんか当たり前かもしれないんだけど、同じくらいの収入の人がそうやって仲良くなって結婚して、ってなったら、そりゃ格差もつくし、その他の収入レベルの人の状況なんてなかなかわからないよな、って思ったりする。
(なんか語弊が出そうなので付け加えると、「飲みに行く」というのは一例で、月収30ない人がみんな飲みに行きたいけど行けない人である訳では無くて、お金の使い道として時間の共有やコンテンツの供給、アウトプット先で同じ収入レベルの人が繋がりがち、という意図。)

そういえば30万の炎上にはふたつ要因があって、ひとつは今まで書いてきたような「今時30万も貰えないから共感できない」「たった30万、みたいな書き方が低所得層の苦しみを分かっていない」っていう視点と、もうひとつは「やりがい搾取だ」っていう視点があったと思ってて。
例え人々の平均月収が手取り30で格差のない安定した社会だったとしても、「金よりやりがい」みたいな比較をした中吊り広告を通勤電車にぶら下げるのは如何なものか、という考え方。
これは一理あって、そもそも阪急電鉄が言っている「啓蒙」広告、というコンセプト自体がいただけないなと思う。
「啓蒙」ってのは、「くらき」を「ひらく」、暗いところに光を当てる、なんて意訳するのも見かけるけど、漢字の意味的には「バカを目覚めさせる」であると、僕は社会科の先生に学生時代に習ったことがある。(啓蒙運動のくだりで。)
すごく意地悪く訳すなら「満員電車で通勤してるおバカなみんなに、お金よりやりがいの方がありがたいんだと教えてあげてます!」という広告なのだ。
そりゃあ所得に関わらず炎上もするわ、と個人的には思いましたね。
そもそも働き方がこれだけ多様化した社会で歴史の授業に出てくるような、人々を一方向に「啓蒙運動」で導く、という考え方自体がとてつもない時代錯誤なんだろうな。

前者の「所得レベルの断絶による無理解」と後者の「啓蒙という姿勢」が相まって炎上に至ったんだとは推察しているけれど、なにより広告の中には啓蒙には当たらないような、「個人的指針や夢」を語っているだけのものも数多くあったとのことで。
これはコンセプトを間違えなければ通勤電車の癒しになれた可能性すらあったと思うと非常にもったいないなと思う。
西武鉄道のコウペンちゃんとかね。癒されるね。
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まぁここまで癒しに走らなくても、言葉のチョイスでいくらでもプラスになれた企画だと思うんだよね。
阪急電鉄さんの上層部の思惑はわからんけど、月収30万に満たない若手が阪急電鉄社内にもたくさんいるだろうから意見聞いたらどうですかね。もちろん業務として。
若手の仕事の愚痴をひたすら中吊り広告にしたら、今のTwitterの月収30万大喜利みたいな感じで盛り上がるかもしれないよ。
そのほうがリアル「はたらく言葉たち」って感じするよね。


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