日々、迷走

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自殺を撮ってはいけない理由

新宿駅の、僕のTLには相当数「スマホで写真をおさめる野次馬への嫌悪」のツイートが流れてきた。
当の写真自体は流れてこなかったので、ちょっとほっとしている。
僕も見たくないし撮りたくないし撮る人に共感はできない。

ただいくつか、「なぜ撮るのか」を語るツイートがあって、なんていうか、ちょっと考えさせられた。
「拡散すればバズるから」というあからさまな承認欲求の人もいたけど、「滅多に見ない光景は写真におさめたくなる」とか「事件事故はすべからく客観的な記録を取りたくなる」みたいな、共感はできないが納得感はあることを言われると揺らぐ部分はある。
その程度で揺らぐので、僕の嫌悪感は倫理的なものではなく、たんなる「死体を見たくない」という感情的なものなのだろう。

思考実験的に、例えば首から「写真撮って拡散希望」って札を下げたまま自殺した人がいたとして、それを撮るのは死者への冒涜になるのだろうか。
死者に家族がいたとして、家族が本人の希望で積極的に写真を配った場合、倫理はどちらを向くんだろう。
そもそも今回の件も、もし居合わせたとしてどういう行動が「正しい」のかも分かったもんじゃない。
通報する?声をかける?無視して通り過ぎる?

日本の倫理観を憂う声をたくさん聞いたけど、僕は倫理観がなんなのか、わからなくなったかもしれない。




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